今回は二人の美容師さんが、美容師として、アシスタントとして大切にすべきことを お話ししていただきました。
理想のスタイリストになるためにも必要なことです。
目次
優秀なアシスタントに必要な3つのこと
hair make WINNER(名古屋市)
湧川晶明
優秀なアシスタントになるために必要な考え方を3つ、僕の体験談を踏まえてお伝えします。
後輩のアシスタントから学んだこと
僕は地元を離れて愛知県名古屋市という町に働きに出ました。
今、会社の寮に住んでいます。3LDKの部屋で後輩とシェアをさせてもらっています。
そこに住んでいる高橋君という、新人の子から大切な考え方を2つ学びました。
とても素直な子です。思ったことをすぐに口に出してしまうような素直な子です。
例えば、朝起きておはようと声かけると、「今日顔めちゃくちゃ浮腫んでますよ」というふうに、ちょっと失礼なことまで言ってしまうような子です。
素直な子であり、とても努力家です。
いつもサロンワークから帰ると、高橋君が部屋から出てきて、その日のことを話してくれます。
「今日はこんなお客様に出会いました。こんな話をしました。褒められました。うれしかったです」と楽しそうに話して、最後に
「明日は3人の人にシャンプーで気持ち良かったと言ってもらえるように頑張ります!」と言って部屋に戻っていきます。
すごいなと思っていますが、高橋君はほぼ毎日これを続けています。
ある日のこと、僕がサロン以外のことで休みの日を使っていた忙しかった時期に、夜遅くに帰り、リビングにいると、高橋君が部屋から出てきて、その日の楽しかった出来事を話してくれました。
明日の目標もまた僕に伝えてくれました。
そんな高橋君を見て、すごくうらやましいなと思いました。
「なんでそんなに頑張れるの?いつも楽しそうで良いね」と言うと、
「目標がないとやってられないです。でも一番大切なことはそれを継続することです。僕はそう思います。
明日も頑張りましょう。おやすみなさい。」
と部屋に戻っていきました。
すごく胸に突き刺さって、僕はそこですごく考えて、今何のために仕事をしているのか、を改めて考えました。
ただ仕事に追われて、やらされているような気持ちでやっていましたが、それではダメだなと気づき、目標を持って頑張るんだという思いが大切なんだなと思いました。
高橋君から、目標を持つことと、それを継続することが大切なんだなと学びました。
初心に戻ること
もう一つ大切な考え方があります。
サロンワークの時に突然、見たことのないお客様が入っていらっしゃいました。
何も言わずにフロントにいらっしゃいました。
耳が不自由な方で、手話で髪を切りたいことを伝えていました。
僕は少し手話ができたので、スタイリストに代わって、カウンセリングや髪型を決めました。
僕が関わったのは、シャンプーとカウンセリングと乾かす時だけでしたが、とにかく喜ばせたくて、いろんな話をしました。
その方は、最終的に素敵なショートスタイルに仕上がって、帰られました。
帰り際に立ち止まって
「今日は本当にありがとう。お話しできて嬉しかったです」と僕に言ってくださいました。
それが素直に嬉しかったです。
その時に感じたことは、初心に戻ることはすごく大切だなと思いました。
美容師に憧れて、美容師業界に入りましたが、耳の不自由な方を喜ばせたい、というもう一つの夢があったことを思い出させてくれました。
初心に戻ることは大切なことだと思います。
最後になりましたが、3つ大切なことがあります。
目標を持つこと
継続すること
初心に帰ること
これはすごく大切なことだと思っております。
これから美容師になる皆さん、
一緒に頑張っていきましょう。
後輩から学ぶことがあった、という経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
いつの間にか、初心を忘れてしまっているのかもしれません。
目標を忘れずに、初心に戻ってみると、今の悩みの解決策が見つかるかもしれませんね!
早くスタイリストになるコツは、スタイリストになる日を決めること!
LILIA(堺市)
花岡貴浩
早くスタイリストになるために、練習以外に必要な取り組みや考え方についてお話しさせていただきます
スタイリストになる決心をつけること
皆さん、ワンピースという漫画はご存知でしょうか
主人公のルフィーが海賊王を目指し、仲間たちと共に大海原を冒険していく物語ですが、この中でルフィはある宣言をしています。
「海賊王に俺はなる」
この海賊王というのはもちろん簡単になれるものではありません。ルフィも小さい頃から周りに馬鹿にされ、海賊王になどなれるはずないだろと言われてきました。しかも、悪魔の実という実を食べてしまい一生泳げない体になってしまった上に、ゴム人間という大して使えそうにない能力を身につけてしまったのですが、それでもルフィは諦めず、毎日訓練を重ね特訓をし、実際に海に出て、夢に向かって一歩一歩近づいて行っています。
ここでルフィーがもし「海賊王になる」ではなく「海賊王になれたらいいな」というくらいの気持ちでいたらどうなっていたでしょうか。
おそらく、悪魔の実を食べてしまった時点で、海賊になんて向いていないよな、などネガティブな気持ちになり、言い訳ばかりする人になっていたのではないでしょうか。
ここで皆さん、自分たちのことに置き換えてみて、考えてみましょう。
「スタイリストに俺はなる」
「スタイリストになれたらいいな」
今日のテーマでもある早くスタイリストになるために必要な考え方というのが、ここが大きなポイントになってきます。
自分で決心して「こうなる」と決めるのと、「なれたらいいな」という位の思いでは、天と地ほど差があります。
気持ちが変わると取り組み方も変わる
そうゆう僕も学生時代は、「なってやる」というよりは、どちらかというと「なれたらいいな、やっていたらそのうちなれるだろう」くらいの気持ちでやっていました。
その頃の僕というのは、与えられることを待っていたり、どうして先輩ちゃんと教えてくれないんだろう、ちょっと辛いことがあると、もうダメかもしれないとすぐにネガティブな気持ちになってしまったり、とても心の弱い人間でした。
そんな中でも周りの人たちやスタイリストの方が「お前は良いスタイリストになるよ」と応援してくれ、「頑張れよ」と言ってくれるうちに、どんどんどんどん自分の決心が固まっていって「絶対早くスタイリストになってやる」という気持ちが湧き出てきました。
そうなると普段の生活がすごく変わってきました。
先輩が切っている姿だったり、カラーを選んでいる姿を見て、どうしてあの切り方をするのだろうか、どうしてあのカラーを選んだんだろうか、などをすごく考えるようになりました。
そうやって取り組んでいるうちに、先輩達からも「あいつに仕事を任してみようか」、お客様からも「いつになったら切ってくれるの?早く切ってよ」と声をかけていただけるようになりました。
どんどん自分がポジティブに前向きに取り組んでいけるということを実感できるようになりました。
決心次第で未来は変わります!
学生の皆さんに、僕がお伝えしたいことは、1つです。
学生の内から‘いつまでにスタイリストになる’という決心を固めてみてください。
そうすることで、毎日の授業や街を歩いていても、ヘアスタイルが気になってくるはずです。
ルフィーも宣言することによって、夢に近づいて行っていますが、この考え方が変わるだけで、冒険は始まってすらなかったかもしれないのです。
僕たちもこの考え方一つで、すごいスタイリストになれるか、世界を旅できるスタイリストになるか、などどんどん変わっていきます。
皆さんはまだ、始まっていないと思っているかもしれませんが、今の時点から夢はスタートしています。
僕も美容業界の発展のために頑張っていこうと思っています。
一緒に夢を見て素敵な美容業界を築いていきましょう。
いつかなれるだろう、と、絶対になってやる、とでは異なる結果になってしまいそうです。
そして気持ちや自分の決心は、行動に、結果にも影響してくるようです。
すぐに気持ちを切り替えることは難しいですが、明確な目標は、計画にも役にたつので、美容学生さん、アシスタントさんなどは、試してみてはいかがでしょうか。